第5回 2023(令和5)年3月4日開催
2023年 福島県立医科大学 「県民健康調査」国際シンポジウム
福島県民、保健・医療従事者、学生、行政関係者等を対象に、5回目となる国際シンポジウムを開催しました。
開催報告
概要
本国際シンポジウムは、福島県「県民健康調査」について県民の皆様の理解を深めるとともに、世界の経験と知見を共有することを目的として開催しています。
5回目となる今回は、神谷研二放射線医学県民健康管理センター長をはじめ、国内外からお集まりいただいた10名の専門家により、関連領域の知見の発表や今後を展望する活発な議論が行われました。
前半では、2022(令和4)年12月に発刊した日本疫学会誌別冊「福島特集号 - 東日本大震災後の10年」において初めて論文としてまとめられた、個人の外部被ばく線量と、健康診査、こころの健康度・生活習慣に関する調査及び妊産婦に関する調査との関連など、この10年間の調査によって得られた科学的知見などが紹介されました。後半では、これらの科学的知見の伝え方や、受け手側の情報への接し方など、双方の立場におけるコミュニケーションの在り方について発表がありました。
各セッションのディスカッションでは、限られた時間内ではありましたが、会場からの質疑応答を含め、活発な意見交換がなされました。
- 当日のプログラム詳細、各発表者のプロフィール等は「プログラム・要旨集」をご覧ください。
- シンポジウムの報告書を発行しました。こちらからご覧いただけます。
参加者
会場参加 54名、オンライン参加 132名
計 186名
発表資料(スライド)
オープニングセッション
セッション1 科学的エビデンスから私たちの健康を考える
キャリー・M・キタハラ 甲状腺がんの原因と傾向を理解する
志村浩己 甲状腺検査において明らかになっている甲状腺がん発症に関連している因子
島袋充生 福島県「県民健康調査」でみた生活習慣病のエビデンス
前田正治 福島災害後の被災者に対するリモート・サポートについて:ここから調査に基づく電話介入
安田 俊 福島第一原子力発電所事故後の外部被ばくが妊婦における周産期予後に及ぼす影響:福島県「県民健康調査」
セッション2 暮らしと未来につなげるヘルスコミュニケーションを考える
リマ・E・ラッド ヘルスリテラシー:情報、ケア、サービスへのアクセス向上
後藤あや ヘルスリテラシーの推進:福島から世界へ
佐藤 努 「協働」のまちづくり―”ふくしのまち 実現” を目指して
関谷直也 東京電力福島第一原子力発電所事故後の風評被害と流通の課題
当日の様子
イベント概要
テーマ
ともに考える福島の健康・暮らし・未来
日時・会場
2023(令和5)年3月4日(土)
福島県立医科大学 福島駅前キャンパス 多目的ホール
会場参加及びライブ配信のハイブリッド開催
後援
- 福島県、福島県教育委員会、広島大学、長崎大学、福島大学、公立大学法人会津大学、(公財)放射線影響研究所、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
- 内閣府、復興庁、外務省、環境省
- 一般社団法人福島県医師会、一般社団法人福島県作業療法士会、一般社団法人福島県助産師会、一般社団法人福島県精神保健福祉協会、一般社団法人福島県病院協会、一般社団法人福島県薬剤師会、一般社団法人福島県理学療法士会、一般社団法人福島県臨床検査技師会、一般社団法人ふくしま連携復興センター、公益社団法人福島県看護協会、福島県歯科医師会、公益社団法人福島県診療放射線技師会、社会福祉法人福島県社会福祉協議会、福島医学会、福島県公認心理師会、福島県産婦人科医会、福島県臨床心理士会
- 福島民報社、福島民友新聞社、NHK福島放送局、福島テレビ、福島中央テレビ、福島放送、テレビユー福島、ラジオ福島、ふくしまFM
- 米国国立がん研究所、ハーバード大学T・H・チャン公衆衛生大学院