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From Hiroshima and Nagasaki to Fukushima 2 Health effects of radiation and other health problems in the aftermath of nuclear accidents, with an emphasis on Fukushima

原子力事故後の放射線の健康への影響及びその他の健康問題について;特に福島に焦点をあてて

要約

増加するエネルギー需要を満たすために、現在、世界中で437の原子力発電所が稼働しています。残念ながら、過去に5ヵ所、すなわち、キシュテム(1957年、ロシア[当時はソビエト社会主義共和国連邦])、ウィンズケール(1957年、英国)、スリーマイル島(1979年、米国)、チェルノブイリ(1986年、ウクライナ[当時はソビエト社会主義共和国連邦])、および福島(2011年、日本)で大規模な原子力事故が発生しました。
これらの事故が個人や社会に与えた影響は、多様で永続的なものです。今日に至るまで原爆被爆者およびその他の放射線被爆者が被った放射線による健康影響に関する証拠が蓄積され、それによって国内外の放射線防護規制の基礎が築かれてきました。
しかし、過去の原子力事故の経験からは、共通の課題は必ずしも直接放射線暴露に起因する身体的な健康上の問題ではなく、むしろ心理的および社会的影響であることが示唆されます。加えて、避難と長期にわたる転居は、入院患者や高齢者のような災害時に最も脆弱な人々に深刻な医療問題をもたらしたのです。

書誌情報

タイトル From Hiroshima and Nagasaki to Fukushima 2 Health effects of radiation and other health problems in the aftermath of nuclear accidents, with an emphasis on Fukushima
著者

長谷川有史1)、谷川攻一2)、大津留晶3)、矢部博興4)、前田正治5)、重村淳6)、大平哲也7)、富永隆子8)、明石真言9)、廣橋伸之10)、石川徹夫11)、神谷研二12)、渋谷健司13)、山下俊一14)、Rethy K Chhem15)
1)福島県立医科大学医学部放射線災害医療学講座、2)福島県立医科大学ふくしま国際医療科学センター、3)福島県立医科大学医学部放射線健康管理学講座、4)福島県立医科大学医学部神経精神医学講座、5)福島県立医科大学医学部災害こころの医学講座、6)防衛医科大学校精神科学講座、7)福島県立医科大学医学部疫学講座、8)放射線医学総合研究所緊急被ばく医療支援チーム、9)放射線医学総合研究所、10)広島大学大学院救急医学、11)福島県立医科大学医学部放射線物理化学講座、12)広島大学原爆放射線医科学研究所分子発がん制御研究分野、13)東京大学医学系研究科国際保健政策学教室、14)長崎大学原爆後障害医療研究所放射線災害医療学研究分野、15)カンボジア開発資源研究所

掲載誌 Lancet. 2015 Aug 1;386(9992):479-88.
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