研究・論文
Factors Associated With Smoking Relapse Among Women in Japan From Pregnancy to Early Parenthood
妊娠期から育児期早期にある女性の喫煙再開に関連する因子
要約
妊婦の喫煙は、周産期死亡・乳幼児突然死症候群など、女性自身だけでなく胎児や子どもにも悪影響を及ぼします。そこで、2013年度から2016年度にかけて実施された福島県「県民健康調査:妊産婦に関する調査」のデータを用いて、妊娠期から育児期までの母親における喫煙再開に関連する要因を明らかにすることを目的としました。これまでに実施された研究結果から喫煙経験のある女性は産後に再喫煙しやすいとも言われており、本研究では喫煙経験のある母親を対象として分析しました。
過去に喫煙していた母親6,747人のうち、881人(13.1%)が妊娠期から育児期早期に再喫煙していました。喫煙再開には、若年女性であることが関連していました。この要因に加えて、妊娠届を出す前に禁煙していた対象者の場合にはうつ症状と会津地方に居住していることが、妊娠届を出した後に禁煙していた対象者の場合には経産婦であることと浜通りに居住していることが関連していました。女性への再喫煙対策として、若年女性や地域特性を踏まえながら、(a)妊娠中や産後の女性に包括的に介入し、禁煙と子育て支援を行う、(b)周産期メンタルヘルスケアの一環として禁煙を推進する、(c)妊娠中や産後の女性だけでなくその家族も支援することが望まれます。
書誌情報
タイトル | Factors Associated With Smoking Relapse Among Women in Japan From Pregnancy to Early Parenthood |
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著者 |
森美由紀1、石井佳世子1, 2、後藤あや2, 3、中野裕紀2, 4、鈴木孝太5、太田操2, 6、安村誠司2, 7、藤森敬也2, 8 |
掲載誌 | J Obstet Gynecol Neonatal Nurs. 2022 Jul;51(4):428-440 |
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