研究・論文
こころの健康度・生活習慣に関する調査
Trajectories of Emotional Symptoms and Peer Relationship Problems in Children after Nuclear Disaster : Evidence from the Fukushima Health Management Survey.
原子力災害後の児童における情緒面での症状と仲間関係づくりの問題の軌跡: 福島県「県民健康調査」のエビデンス
要約
私たちは、福島第一原発事故後が児童に与えている影響のうち、情緒面での症状と仲間関係づくりの問題の2項目について、35ヶ月間に行われた3回の調査での推移を調べました。対象者は避難区域の小学校1年生から6年生までの児童1万1,791名でした。調査の結果、情緒面での症状については4つのグループ、仲間関係づくりの問題については3つのグループに分かれることが明らかとなりました。情緒面での症状においては、津波や原発事故の被害体験や運動不足といった要因が悪化方向への推移と関連していました。仲間関係づくりの問題については、原発事故の被害体験や運動不足といった要因が悪化方向への推移と関連していました。性別では情緒面での症状は女子、仲間関係づくりの問題については男子であることが悪化方向への推移と関連していました。
書誌情報
タイトル | Trajectories of Emotional Symptoms and Peer Relationship Problems in Children after Nuclear Disaster : Evidence from the Fukushima Health Management Survey. |
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著者 |
大江美佐里1)、前田正治2),3)、大平哲也2),4)、板垣俊太郎5)、針金まゆみ2)、鈴木友理子6)、矢部博興5)、安村誠司2),7)、神谷研二2)、大戸斉2) |
掲載誌 | Journal of Environmental Research and Public Health. 2018 Jan 6;15(1):82. |
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