研究・論文
Increased prevalence of atrial fibrillation after the Great East Japan Earthquake : Results from the Fukushima Health Management Survey
東日本大震災後の心房細動有病率の増加:福島県「県民健康管理調査」による結果
要約
背景:自然災害後、心筋梗塞や肺血栓塞栓症など様々な心血管イベントの増加が報告されています。本研究では、心房細動(AF)の有病率が東日本大震災後に福島県の避難区域の居住者において増加したかどうかを検討しました。
方法および結果: 政府が指定した避難区域を含む12の地域で2008年から2010年の間に12誘導心電図を含む健診を受けた40〜90歳の26,163人(男性11,628人、女性14,535人)のうち、2011年6月から2013年3月の間(震災後)に追跡健診を受けた12,410人(男性5,704人、女性6,706人、追跡率47%、平均追跡期間1.4年)を対象としました。
AFの有病率は、震災前に較べて震災後に増加していました(震災前:1.9%、震災後:2.4%、 P < 0.001)。震災後のAF新規発症率は1,000人・年あたり4.5人で、多量飲酒(アルコール≧44g/日)および肥満が各々3.07(1.55-6.08)および1.87(1.19-2.94)の危険率(多変量調整)でAF発症と関連していました。
結果:東日本大震災後、AF有病率は福島県の避難区域の居住者において増加し、AF発症の有意な危険因子は多量飲酒と肥満でした。
書誌情報
タイトル | Increased prevalence of atrial fibrillation after the Great East Japan Earthquake : Results from the Fukushima Health Management Survey |
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著者 |
鈴木均1),2),14)、大平哲也3),14)、竹石恭知2),14)、細矢光亮4),14)、安村誠司5),14)、佐藤博亮6),14)、川崎幸彦4),14)、高橋敦史7),14)、坂井晃8),14)、大津留晶9),14)、小橋元10),14)、小笹晃太郎11),14)、山下俊一12),14)、神谷研二13),14)、阿部正文14) |
掲載誌 | International Journal of Cardiology. 2015 Jul 2;198:102-105. |
DOI | International Journal of Cardiology. 2015 Jul 2;198:102-105. |
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