2011年3月11日の東日本大震災後、福島県は福島県立医科大学に福島県「県民健康調査」を実施するよう委託し、原発事故による長期的な低線量放射線被ばくの影響を調査しました。
この調査のおもな目的は、福島県民の長期的な健康状態を見守り、その健康と福祉を促進することです。調査は、基本調査と4つの詳細調査（甲状腺検査、健康診査、こころの健康度・生活習慣に関する調査、妊産婦に関する調査）から構成されています。いくつかの身体的・精神的な健康問題は継続しています。福島から避難し、現在も福島外で生活している調査参加者は、福島から避難した後、福島に戻って生活している調査参加者よりも精神的健康の悪化がより顕著でした。
福島県民以外における放射線健康影響の誤解から生じる問題と、福島県民における「居住地の尊厳」に関する問題が浮上してきています。