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Impact of Lifestyle and Psychosocial Factors on the Incidence of Hepatobiliary Enzyme Abnormalities After the Great East Japan Earthquake: Seven-Year Follow-up of the Fukushima Health Management Survey

東日本大震災後の肝胆道系酵素異常発生における生活習慣と心理的要因の影響-福島県「県民健康調査」7年の経過-

要約

東日本大震災とその後の東京電力福島第一原子力発電所の事故により、避難地域住民の生活は一変しました。肝胆道系酵素異常(肝障害)はさまざまな原因で引き起こされますが、近年では特に肝炎ウイルス以外のアルコールや肥満に関連した脂肪肝の影響が注目されております。これまでの震災後の避難区域を含む13市町村の住民を対象とした調査では、震災後に肝障害は増加しその原因には避難生活や飲酒、活動量の低下が関連することが明らかになっておりました。本研究では震災直後に肝障害のなかった方が、その後の生活により新たに肝障害がどのぐらい発症したのか、また新規肝障害の関連する要因は何かについて解析致しました。対象は被災13市町村の震災直後(2011年6月から2012年3月)の時点で肝障害を認めなかった15,705人です。2012年6月から2018年3月までの再調査(平均観察期間3.9年)における肝障害の有無と肝障害に関連する震災直後時点の要因について解析しました。対象15,705人のうち4,658人(29.7%)で新たに肝障害を認めました。肝障害の要因では肥満、高血圧、脂質異常、飲酒、避難、心理的ストレスの存在が新たな肝障害発症を高める結果となりました。また、これらの要因の中で避難が肝障害の発症に最も関連しておりました。本研究の結果から、災害後の肝障害の発症予防には、心理的サポートを含めた生活習慣への配慮が必要であることが示唆されました。

書誌情報

タイトル Impact of Lifestyle and Psychosocial Factors on the Incidence of Hepatobiliary Enzyme Abnormalities After the Great East Japan Earthquake: Seven-Year Follow-up of the Fukushima Health Management Survey
著者

高橋敦史1, 2、大平哲也1, 3、林史和1, 3、安村誠司1, 4、島袋充生1, 5、坂井晃1, 6、前田正治1, 7、矢部博興1, 8、細矢光亮1, 9、風間順一郎1, 10、橋本浩一1, 9、中野裕紀1, 3、⻑尾匡則1, 3、佐藤志帆1, 3、岡崎可奈子1, 11、針金まゆみ1、大戸斉1、神谷研二1, 12、大平弘正2
1 福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター、2 福島県立医科大学医学部消化器内科学講座、3 福島県立医科大学医学部疫学講座、4 福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座、5 福島県立医科大学医学部糖尿病内分泌代謝内科学講座、6 福島県立医科大学医学部放射線生命科学講座、7 福島県立医科大学医学部災害こころの医学講座、8 福島県立医科大学医学部神経精神医学講座、9 福島県立医科大学医学部小児科学講座、10 福島県立医科大学医学部腎臓高血圧内科学講座、11 福島県立医科大学保健科学部理学療法学科、12広島大学原爆放射線医科学研究所

掲載誌 Disaster Med Public Health Prep. 2023 Jul 31;17:e441.
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