研究・論文

こころの健康度・生活習慣に関する調査

Development of a Japanese Healthy Diet Index: The Fukushima Health Management Survey 2011

日本人の健康食生活指数の開発: 福島県「県民健康調査」2011

要約

食事の質を評価するために、新しい健康食生活指数(HDI)が有用である可能性があります。2011年の東日本大震災後、福島県県民健康調査では、簡易食物摂取頻度調査票(FFQ)を用いて食事データを収集しました。本研究では、2011年にFFQに回答した16-84歳(n = 64,909)を対象とし、主成分分析により、性別の食事パターンを決定しました。
典型的な日本人の食事パターンには、野菜(白、緑、赤、黄)、魚、果物、豆製品(豆腐、納豆、味噌汁)、米が含まれていました。ジュース・乳製品パターンでは、野菜ジュース、フルーツジュース、ヨーグルト、豆乳、果物、牛乳、煮豆、パンが含まれていました。肉類パターンでは、鶏肉、牛肉・豚肉、ハム・ソーセージ、パンなどがありました。パターンに基づいて、食品項目に対してHDIスコアを割り当てました。典型的な日本人の食事パターンでは、中央値(1週間に3〜4回の摂取が目安です)より高い食品摂取量を1点、ジュース・乳製品パターンと 肉類のパターンでは、中央値より低い食品摂取量を1点として、得点化しました。
HDIと食事パターンの相関係数は、典型的な日本人で0.730、ジュース・乳製品で-0.227、肉類で-0.257となっています。HDIスコア(範囲:1〜18)の平均(標準偏差)は、男性で9.89(2.68)、女性で9.96(2.58)でした。高齢者、女性、非喫煙者、健康で定期的に運動をしている人、転居をしなかった人はHDIスコアが高い傾向でした。確認分析では、HDIスコアの最高四分位の最低四分位に対する調整オッズ比(95%信頼区間)は、体重過多で0.87(0.80、0.94)、腹囲が大きく0.89(0.81、0.97)、脂質異常で0.73(0.66、0.80)であり、HDIスコアが高い群で健康状態がよいことがわかりました。FFQで得られたHDIスコアは、食事プロファイルの評価に応用することができます。

書誌情報

タイトル Development of a Japanese Healthy Diet Index: The Fukushima Health Management Survey 2011
著者

馬恩博1, 2、大平哲也1, 2, 3、安村誠司3, 4、宮崎真1、細矢光亮1, 3, 5、岡崎可奈子2, 3, 6、長尾匡則2, 3、林史和2, 3、中野裕紀2, 3、江口依里1、舟久保徳美1、島袋充生3, 7、矢部博興3, 8、前田正治3, 9、大戸斉3、神谷研二3, 10
1福島県立医科大学健康増進センター、2福島県立医科大学医学部疫学講座、3福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター、4福島県立医科大学医学部公衆衛生学講座、5福島県立医科大学小児科学講座、6福島県立医科大学保健科学部理学療法学講座、7福島県立医科大学医学部糖尿病内分泌代謝内科学講座、8福島県立医科大学医学部精神神経医学講座、9福島県立医科大学医学部災害こころの医学講座、10広島大学原爆放射線医科学研究所

掲載誌 Int. J. Environ. Res. Public Health 2022, 19(22), 14858
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