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妊産婦に関する調査

Factors Associated With Intention of Future Pregnancy Among Women Affected by the Fukushima Nuclear Accident : Analysis of Fukushima Health Management Survey Data From 2012 to 2014

東京電力福島原子力発電所事故後における次回妊娠の意図に関連する要因 :2012-2014年の妊産婦に関する調査データの分析

要約

東京電力福島第一原子力発電所事故後における妊娠に対する不安については、あまり報告がありません。そこで、福島県「県民健康調査」のデータを用いて、福島県において震災後に妊娠出産した母親の、今後の妊娠の意図について分析しました。対象者は、2012年は6,751人、2013年は6,871人、2014年は6,725人でした。
次回の妊娠の意図がある母親の割合は、2012年に53.5%でしたが、2014年には57.9%になりました。しかし、年齢がより高く、自分自身が健康でないと思い、うつの傾向の母親は、子どもの数に関わらず次回の妊娠を意図しない傾向にありました。これらの要因に加えて、特に子どもが1人の場合は、配偶者との別居、産科医療に対して満足していないこと、そして子どもの健康上の問題が、子どもが2人以上の場合は、不妊治療を受けていることが次回の妊娠を意図しないことに関連していました。さらに、2012年から2013年のデータに含まれていた放射線に関する不安について分析したところ、子どもが1人の場合において、この放射線不安が妊娠を意図しないことに関連していました。事故後に一時的に上がった妊娠の意図を保つためには、産科医療、メンタルケア、そして育児支援の充実が重要です。

書誌情報

タイトル Factors Associated With Intention of Future Pregnancy Among Women Affected by the Fukushima Nuclear Accident : Analysis of Fukushima Health Management Survey Data From 2012 to 2014
著者

後藤あや1)、津川友介2)、藤森敬也3)
1)福島県立医科大学総合科学教育研究センター、2)Division of General Internal Medicine & Health Services Research, David Geffen School of Medicine, UCLA、3)福島県立医科大学医学部産科婦人科学講座

掲載誌 Journal of Epidemiology. 2019 Aug 5;29(8):308-314.
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