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2021年 福島県立医科大学「県民健康調査」国際シンポジウム

2021/02/25

2021年「県民健康調査」国際シンポジウムを開催しました。皆様のご理解ご協力ありがとうございました。詳しくは「開催報告」をご覧ください。

東京電力福島第一原子力発電所の事故から間もなく10年を迎え、「県民健康調査の10年とこれから~福島のレジリエンス(回復力)に寄り添うために~」をテーマに、10年間の当センターの取り組みを振り返るとともに、現状や課題、今後について皆様と考える機会にします。 一般の方を対象とし、福島県民、保健・医療従事者、学生、行政関係者等どなたでも申込みいただけます(事前申込制)。

前回に引き続き、会場では新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を実施します。加えて、密集・密接を防ぐため、そしてこの機会に世界の方々にも参加いただけるよう、日英2言語で公式インターネット配信を行います(事前申込制)。

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(1/15追加)
1/15 国際シンポジウムの会場参加の受付を中止しました。

開催報告

2021年2月22日

2月13日(土)、14日(日)の2日間、福島県民、保健・医療従事者、学生、行政関係者等を対象に、会場(ザ・セレクトン福島)からのオンライン配信により、昨年に引き続き3回目となる国際シンポジウムを開催しました。

2月13日(土)夜に発生した福島県沖地震の影響により一部の発表者がリモート接続による発表に変更となりましたが、皆様のご理解・ご協力により全てのプログラムを無事終了しました。誠にありがとうございました。

当日は、神谷研二センター長をはじめ、本学及び国内各地の医師・研究者等が、これまでの県民健康調査の調査結果や関連する最新情報を発表しました。
また、海外の医療現場や国際機関などでご活躍の6名の専門家の方々が先進的な取組みについてリモートで講演するとともに、福島県内の各地で復興に尽くしておられる皆様や本学学生からも経験や思いが発表されました。オンライン参加者からの質疑応答も含めた活発なディスカッションが行われ、盛況のうちに閉幕しました。
当センターとしては、今後も引き続き、「健康の見守り」の実践を通じて、福島の再生・復興の一翼を担うとともに、「県民健康調査」から得た成果や教訓を、保健・医療に従事する立場として科学的根拠に基づいて分かりやすく発信し、皆様のご理解を深めて頂くよう努めてまいります。

開催概要・目的

名称 2021年福島県立医科大学「県民健康調査」国際シンポジウム
日時 2021年2月13日(土)10:00~18:30(会場・受付開始9:00~)
2021年2月14日(日)8:30~18:00(会場・受付開始8:00~)
※同時通訳有り
場所 ザ・セレクトン福島 3階 JR福島駅西口正面 福島市太田町13-73
Tel:024-531-1111
主催 福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター
定員 事前申込制(オンライン参加)
参加費 無料

目的

2011年3月に発生した東日本大震災とそれに伴う津波、原発事故から10年が経過しようとしています。この間、福島では、2020年3月のJR 常磐線の全線運転再開をはじめとして復興・再生が着実に進展するとともに、様々な主体の支援を受け、風評払拭・風化防止や地域産業再生に取り組んできました。
他方、復興が着実に進展する光の部分と、いまだ困難な課題に直面する影の部分が混在しているのが福島の現状であり、昨今の台風被害や新型コロナウイルス感染症に伴う影響が三重・四重の心身への打撃となって、福島県民の復興・再生に向けた取り組みを一層困難にしています。
こうした中、放射線医学県民健康管理センターは福島県からの委託を受けて2011年から県民健康調査を実施しており、県民ひとりひとりの健康にかかわる変化を的確にとらえ、それぞれの思いに寄り添ったケアや健康増進に取り組んできています。加えて、国際シンポジウムなどにおける福島の復興に向けた世界の研究者との議論を通じ、調査から得られた科学的知見の更なる発展を目指すとともに、その成果を県民の健康維持・増進に役立てています。
3回目となる今回の国際シンポジウムは、原発事故から10年の節目での開催となります。地域の「レジリエンス(回復力)」に今後も寄り添うべく、県民健康調査のこれまでの取組みを振り返るとともに、国際的に著名な専門家を招き、世界の経験と知見を共有することにより、引き続き福島の再生・復興と世界の安心に貢献することを目指します。また今回は、妊産婦に関する調査と避難者のヘルスケアにも焦点を当て、現状および今後の課題や展望を討議します。

トピック「2021 福島医大シンポ」

オープニング

2月13日(土)10:00~11:30

「県民健康調査」は福島県の委託事業として、地域の方々や医療機関をはじめ、環境省・復興庁などの行政機関、国際機関など多くの方々のご協力で実施されてきました。オープニングでは関係各位のご挨拶に続き、当センター長 神谷研二先生が「県民健康調査」の全体概要の説明を行います

セッション1「妊産婦調査と子育て支援」

2月13日(土)12:30~15:00

2020(令和2)年度で本調査を終了する「妊産婦に関する調査」のこれまでの取組みを調査に携わってきた当センター教員が解説します。また、原発事故後に県内で子育てされた方々がご経験や復興への思いをお話下さいます。

セッション2「甲状腺検査の現況と展望」

2月13日(土)15:10~18:30

チェルノブイリ原発事故の健康影響として小児甲状腺がんが問題になりました。福島では「現時点において甲状腺がんと放射線被ばくの間の影響は認められない」と評価されています

セッション3「避難者の心身の健康のケアと回復」

2月14日(日)8:30~12:00

原発事故から約10年が経ち、県外も含めた避難者の方々の心身の健康回復はますます重要な課題となっています。「健康診査」、「こころの健康度・生活習慣に関する調査」の結果解説と、被災地、県外、そして海外と様々な視点から教訓と展望をお話いただきます。

セッション4「福島の回復力に寄り添うために」

2月14日(日)13:00~14:20

当センターが今後も「県民健康調査」を通じて福島のレジリエンス(回復力)に寄り添うため、1995年の阪神・淡路大震災以降さまざまな災害でこころのケアに尽力されている加藤寛先生と、相馬市の被災からの復興に強いリーダーシップを発揮して取り組まれている立谷秀清 相馬市長様にお話いただき、県民の皆様とともにお二方の貴重なご経験に学ぶ機会とします。

セッション5「世界との連携」

2月14日(日)14:40~17:45

県民健康調査10年の節目となる今回、国際機関の専門家から、放射線教育やメンタルヘルスを含む様々な活動や原発事故の教訓についてお話いただきます。UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)ギリアン・ハース議長の特別講演では、今後UNSCEARが国内説明会を予定している、原発事故に関する2020年報告書の最新の状況などについてお話いただける予定です。

プログラム:初日 2月13日 (土)

*印の登壇者は新型コロナウイルスの対策のため発表はビデオ放送、ディスカッションはwebによるリモート参加

9:00 開場・受付開始
9:30 Web配信開始 (事前申込者向け)

オープニングセッション

10:00 開会【総合司会:ノレット・ケネス(福島県立医科大学)】
主催者挨拶
竹之下 誠一 (福島県立医科大学理事長兼学長)
10:15 挨拶
内堀 雅雄 (福島県知事) (予定)
来賓挨拶
横山 信一 (復興副大臣) (予定)
堀内 詔子 (環境副大臣) (予定)
10:30 国際機関挨拶 (ビデオメッセージ)
10:50 【イントロダクション】福島県「県民健康調査」10年間の成果概要
座長:大戸 斉 (福島県立医科大学)
講演:神谷 研二 (福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター長)
11:30 挨拶
オープニングセッション終了、< 休 憩 >

≪第1部≫県民健康調査のいま
セッション1「妊産婦調査と子育て支援」12:30~15:00
座長:室月 淳 (宮城県立こども病院)

12:30 1-1 県民健康調査「妊産婦に関する調査」ならびに福島県内の流産・中絶率の変化
藤森 敬也 (福島県立医科大学)
12:50 1-2 福島県における妊産婦・乳幼児に対する支援体制
貝羽 敦司 (福島県子育て支援課)
13:05 1-3
(1)福島における妊娠と育児についての母親の声:調査の結果から
後藤 あや (福島県立医科大学)
(2)福島における妊娠と育児についての母親の声:電話支援結果から
石井 佳世子 (福島県立医科大学)
13:30 < 休 憩 >
13:45 1-4 福島県内の子育て経験者による講演
(1) 被災と私の子育て経験 (いわき市)
松本 奈未 (いわき市医療センター)
(2) 被災と私の子育て経験 (福島市)
加藤 絵美 (㈱カトウファーム)
(3) 被災と私の子育て経験 (南相馬市)
安部 宏 (南相馬市立総合病院)
14:30 ディスカッション
座長:室月 淳 (宮城県立こども病院)、藤森 敬也 (福島県立医科大学)
登壇:セッション1発表者
15:00 セッション1終了、< 休 憩 >

セッション2「甲状腺検査の現況と展望」15:10~18:30
座長:横谷 進 (福島県立医科大学)

15:10 2-1 甲状腺検査の現状と検査3回目までの結果
志村 浩己 (福島県立医科大学)
15:30 2-2 福島県甲状腺検査の評価の現状と課題
片野田 耕太 (国立がん研究センター)*
15:50 2-3 がんの過剰診断とは
祖父江 友孝 (大阪大学)
16:10 2-4 本邦における低リスク及び高リスク甲状腺がんに対する外科治療
今井 常夫 (国立病院機構東名古屋病院)*
16:30 2-5 甲状腺二次検査におけるサポートの現状と課題
瀬藤 乃理子 (福島県立医科大学)
16:50 < 休 憩 >
17:10 基調講演
2-6 チェルノブイリと福島:事故後10年の甲状腺への影響の比較
座長:鈴木 眞一 (福島県立医科大学)
講演:ジェリー・トーマス (インペリアル・カレッジ・ロンドン)*
17:50 < 休 憩 >
18:00 ディスカッション
座長:片野田 耕太 (国立がん研究センター)、横谷 進 (福島県立医科大学)
登壇:セッション2発表者*、鈴木 眞一 (福島県立医科大学)
18:30 初日プログラム終了

プログラム:2日目 2月14日 (日)

*印の登壇者は新型コロナウイルスの対策のため発表はビデオ放送、ディスカッションはwebによるリモート参加

8:00 開場・受付開始
Web配信開始 (事前申込者向け)

セッション3 「避難者の心身の健康のケアと回復」 8:30~12:00
座長:安村 誠司 (福島県立医科大学)

8:30 基調講演
3-1 ソーシャル・キャピタルからみた健康増進のありかた
相田 潤 (東京医科歯科大学)*
9:10 3-2 福島県県民健康調査における健康診査
坂井 晃 (福島県立医科大学)
9:25 3-3 福島災害後のメンタルヘルス問題:将来への課題
前田 正治 (福島県立医科大学)
9:40 < 休 憩 >
9:55 3-4 川内村における震災後の心身の健康維持に対する取り組み
猪狩 恵子 (川内村地域包括支援センター)
10:10 3-5 『健康なまちづくり』への挑戦
藤田 恭啓 (楢葉町住民福祉課)
10:25 3-6 県外避難者の現状と長期的課題
原口 弥生 (茨城大学)*
10:45 < 休 憩 >
11:00 3-7 被災住民の心身の幸福に向けた課題:教訓と展望
ティエリー・シュナイダー (CEPN:フランス原子力防護評価センター)*
11:20 ディスカッション
座長:大平 哲也 (福島県立医科大学)、前田 正治 (福島県立医科大学)
登壇:セッション3発表者、加藤 寛 (兵庫県こころのケアセンター、セッション4講演)
12:00 セッション3終了、< 休 憩 >

≪第2部≫県民健康調査のこれから
セッション4 「福島の回復力に寄り添うために」 13:00~14:40

13:00 特別講演1
4-1 心理的回復とコミュニティの復興を促進するために必要なこと
座長:前田 正治 (福島県立医科大学)
講演:加藤 寛 (兵庫県こころのケアセンター)*
13:40 特別講演2
4-2 相馬市復興10年の記録:後世へ残すメッセージ 座長:大戸 斉 (福島県立医科大学) 講演:立谷 秀清 (相馬市長)
14:20 セッション4終了、< 休 憩 >

セッション5 「世界との連携」 14:40~17:50
座長:神谷 研二 (福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター長)

14:40 特別講演
5-1 UNSCEAR2013年報告書以降の進展
ギリアン・ハース (UNSCEAR:原子放射線の影響に関する国連科学委員会)*
15:20 5-2 放射線緊急事態におけるメンタルヘルスおよび心理社会的影響の管理のための枠組み
ザナット・カー (WHO:世界保健機関)*
15:40 5-3 チェルノブイリと福島の原発事故から学んだ教訓
ジャック・ロシャール (ICRP:国際放射線防護委員会)*
16:00 5-4 福島県立医科大学との協力プロジェクトの成果とその実践
メイ・アブデル・ワハブ (IAEA:国際原子力機関)*
16:20 5-5 福島県と世界に貢献する福島県立医科大学の活動
齋藤 清 (福島県立医科大学)
発表で紹介された環境省委託事業「放射線・健康管理アプリ」の説明
16:35 5-6福島県立医大学生による発表
(1)ベラルーシ留学での経験と今後の展望
石綿 敬・永尾 龍太
(2)福島県立医科大学で学んだことを世界に発信する
木下 瑠菜
16:55 < 休 憩 >
17:10 ディスカッション
座長:神谷 研二 (福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センター長)、ノレット・ケネス(福島県立医科大学)
登壇:セッション5発表者*
17:50 セッション5終了

クロージング 17:50~18:00

17:50 閉会挨拶
齋藤 清 (福島県立医科大学副理事長)

閉会 18:00

新型コロナウイルス対策

1、 会場での対策について

来場される方全員に1階で検温をさせていただきます。体温37.5℃以上の場合は入場をお断りすることとしておりますので、予めご了承願います。 また、座席につきましては席と席の間隔を空けて配置させていただきます。 マイクなど各備品や設備は会場側で消毒します。受付では三密状態にならないよう誘導させていただき、十分に感染対策を講じます。

2、 来場いただく方へ

マスク着用でご来場願います。また風邪に似た症状がある場合は来場をお控えください。こまめな消毒や、手洗いにご協力願います。 また接触確認アプリ(COCOA)を来場前にダウンロードをしていただくことを 推奨いたします。

3、 感染拡大等の状況による変更等について

今後の新型コロナウイルスの感染拡大や移動制限措置等の状況により、会場は無観客開催への変更や、もしくは感染が特に拡大している地域にお住まいの方への参加自粛のお願い、関連イベントの中止等を行う場合がございます。 変更が生じましたら、速やかにHP等でお知らせいたします。

報道関係者の方へ

報道関係者向けのプレスリリースをご覧ください。

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取材でご来場される皆様方へ

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